「最近、もの忘れが増えてきた」
「年齢のせいかと思っていたけれど、少し心配」
そんな不安を感じる方は少なくありません。
認知症というと、まずアルツハイマー病を思い浮かべる方が多いと思います。ところが近年、アルツハイマー病によく似ているものの、原因が違うタイプの認知症として**LATE(レイト)**が注目されています。LATEは比較的新しく認識が広がってきた病気で、2025年には、医師が見分けるための臨床基準も公表されました。LATEは65歳以上の1割超、85歳以上では約25〜40%にみられるとされ、高齢になるほど増えやすいことがわかってきています。
この記事では、LATEとはどんな認知症なのか、アルツハイマー病と何が違うのか、進み方や注意点、そして毎日の暮らしでできる脳の守り方まで、やさしくわかりやすくお伝えします。
LATE(レイト)ってどんな認知症?
LATEは、正式には「辺縁系優位加齢性TDP-43脳症」と呼ばれる認知症です。名前は難しく見えますが、ポイントはアルツハイマー病とは違うたんぱく質の異常が関係していることです。アルツハイマー病ではアミロイドやタウというたんぱく質が知られていますが、LATEではTDP-43というたんぱく質の異常なかたまりが関係します。特に記憶にかかわる海馬などで変化が起こりやすいとされています。
アルツハイマー病とどう違うの?
LATEは、症状だけを見るとアルツハイマー病によく似ています。もの忘れ、考える力の低下、言葉が出にくい、道に迷いやすいといった症状がみられます。だからこそ、これまでアルツハイマー病と考えられていた方の中に、実はLATEが含まれている可能性があると指摘されています。
ただし原因が違うため、治療の考え方も同じとは限りません。 たとえば、現在のアルツハイマー病の新しい薬の中には、アミロイドを標的にするものがあります。しかしLATEはアミロイドではなくTDP-43が中心なので、アルツハイマー病向けの薬がそのまま効くとは考えにくい場合があります。実際、レカネマブやドナネマブは、早期アルツハイマー病でアミロイドを減らす目的の薬です。
LATEの重症度や進行具合は?
ここは多くの方が気になるところです。LATEは、単独で起きている場合は比較的ゆっくり進むことがあるとされています。一方で、LATEにアルツハイマー病の変化も重なっていると、進行が早くなる可能性があります。つまり、「もの忘れがある=全部同じ進み方」ではないということです。
そのため、診断名だけで決めつけず、
・どんな症状が出ているか
・どのくらいの速さで変化しているか
・日常生活で何に困っているか
をていねいに見ていくことが大切です。
生きている間にわかるの?
以前は、LATEは亡くなった後の脳の検査でしか確定できないとされてきました。今もTDP-43を直接はっきり調べる一般的な検査は十分ではありません。
ただ、2025年に出た新しい基準では、認知機能の検査、MRI、アミロイドやタウの検査結果などを組み合わせて、LATEの可能性を考える方法が示されました。これによって、生きている間にも「LATEらしさ」をより丁寧に見ていく流れが進んでいます。
脳のために、今できることはある?
LATEそのものを食い止める特効薬は、今のところ確立していません。ですが、だからこそ大切なのが、脳にやさしい生活を続けることです。
運動、食事、睡眠、人とのつながりは、認知機能を支える基本です。特に歩くことは、血流を保ち、気分を整え、外の刺激を受けるきっかけにもなります。こうした習慣は、記憶力や判断力を支える土台づくりにつながります。
どのくらいやればよい?
まずは1日10〜20分の散歩からで十分です。
毎日が難しければ、週3〜5回を目安に始めてみましょう。
家の中では、立つ・座るをゆっくり繰り返すだけでも立派な運動です。
やる時の注意点
無理は禁物です。
ふらつきがある方は、手すりや安定したイスを使いましょう。
急に長く歩くより、短くても続けるほうが安心です。
もの忘れが気になるときは、予定表やメモ、置き場所を決める工夫も役立ちます。
無理なく続けるコツ
「頑張る」より「生活に混ぜる」がコツです。
朝に5分歩く。
買い物のついでに少し遠回りする。
家族や友人と話す時間を意識してつくる。
こうした小さな積み重ねが、脳へのやさしい刺激になります。
高齢者でも始めやすい工夫
難しい脳トレをしなくても大丈夫です。
おすすめは、
・昔の写真を見ながら会話する
・買い物メモを声に出して確認する
・好きな歌を口ずさむ
・近所を歩きながら季節を感じる
こうした身近なことでも、記憶や注意、感情の動きにつながります。
まとめ
LATEは、アルツハイマー病によく似ていても、原因が異なる認知症です。
高齢になるほど増えやすく、進み方も人によって違います。
だからこそ、「ただのもの忘れかな」と我慢しすぎず、気になる変化があれば早めに相談することが大切です。
そして、病名だけに振り回されすぎなくても大丈夫です。
毎日の中で、歩くこと、食べること、眠ること、人と話すこと。
こうした基本が、脳と体を支える力になります。
やわらぎ介護予防サポートでは、年齢や体力に合わせて、無理なく続けられる運動や生活の工夫をご提案しています。
「最近もの忘れが気になる」
「親の変化が少し心配」
そんなときは、お気軽にご相談ください。
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