「健康のために運動しないと」と思っても、毎日長い時間続けるのは大変ですよね。
ウォーキングを始めても、雨の日や忙しい日が続くと、つい止まってしまうこともあります。
でも最近の研究では、運動は“時間の長さ”だけでなく、“種類の多さ”も大切だと分かってきました。
たとえば、歩く、階段を使う、軽い筋トレをする、庭仕事をする、ストレッチをする。
このように、いろいろな動きを生活の中に入れることが、健康寿命や脳の元気を守る助けになる可能性があります。
運動で大切なのは「量」だけではなく「種類」
ハーバード大学公衆衛生大学院などの研究では、運動の種類が多い人ほど、早期死亡リスクが低い傾向があったと報告されています。最も多様な運動をしていた人は、運動の種類が少ない人と比べて、死亡リスクが19%低かったとされています。
ここで大切なのは、「激しい運動をたくさんしなければいけない」という話ではないことです。
むしろ、同じ運動ばかりを頑張るよりも、体にいろいろな刺激を入れることがポイントです。
たとえば、毎日30分歩くだけでも素晴らしい習慣です。
そこに、週に数回の軽い筋トレや、階段の上り下り、ストレッチ、掃除、買い物で歩く時間などを加えると、体の使い方が広がります。
なぜ「いろいろな運動」が体に良いの?
体は、同じ動きばかりだと使う筋肉が偏りやすくなります。
歩くことは心肺機能や足腰に良い運動ですが、それだけでは腕、背中、お腹、バランス力への刺激が少なくなることもあります。
一方で、運動の種類を少し増やすと、いろいろな筋肉や関節を使えます。
すると、転倒予防、姿勢の改善、疲れにくい体づくりにつながります。
高齢期の介護予防では、この「偏らない体づくり」がとても大切です。
足腰だけでなく、体幹、腕、背中、バランス感覚を少しずつ使うことで、日常生活の動きが楽になりやすくなります。
記憶力や認知機能との関係
運動は、脳にも良い影響があるといわれています。
歩く、体を伸ばす、バランスをとる、リズムよく動く。
こうした動きは、血流を促し、脳に酸素や栄養を届ける助けになります。
また、いつもと違う運動をすると、脳は「次はどう動く?」と考えます。
たとえば、いつもの散歩道を少し変える。階段を使う。音楽に合わせて体を動かす。片足立ちをしてみる。
これだけでも、体だけでなく脳への刺激になります。
もの忘れが気になる方にとっても、運動は「筋肉を鍛えるため」だけではありません。
脳を元気に使う生活習慣のひとつとして、無理なく取り入れることが大切です。
どのくらいやればいい?
目安として、英国NHSやWHOでは、成人や高齢者に対して、週150分程度の中等度の有酸素運動と、週2回以上の筋力トレーニングがすすめられています。
ただし、最初から完璧を目指さなくて大丈夫です。
運動習慣がない方は、まずは1日10分からで十分です。
おすすめは、次のような組み合わせです。
週に取り入れたい運動の例
・ウォーキング
・椅子に座ってできる足上げ
・かかとの上げ下げ
・軽いスクワット
・肩まわし、背伸び
・階段を少し使う
・掃除や庭仕事
・買い物で少し遠回りする
「運動」と聞くと、ジムやスポーツを思い浮かべがちです。
でも、日常生活の中の動きも立派な身体活動です。
高齢者でも始めやすい工夫
高齢の方や体力に不安がある方は、「立って行う運動」だけにこだわらなくて大丈夫です。
椅子に座ったままでも、足首を回す、膝を伸ばす、背筋を伸ばす、肩を回すなど、できることはたくさんあります。
また、転倒が心配な方は、壁や椅子の背もたれを持って行いましょう。
大切なのは、きつい運動をすることではありません。
「今日も少し体を動かせた」と思える習慣を作ることです。
やる時の注意点
運動は体に良いものですが、無理は禁物です。
痛みがある時、息切れが強い時、めまいやふらつきがある時は中止しましょう。
血圧が高い方、心臓病、糖尿病、関節の痛みがある方は、主治医に相談してから始めると安心です。
また、運動前後の水分補給も忘れないようにしましょう。
特に高齢になると、のどの渇きを感じにくくなることがあります。
「少し動く前に一口飲む」くらいの意識がちょうど良いです。
無理なく続けるコツ
続けるコツは、頑張りすぎないことです。
最初から「毎日30分歩く」と決めると、できなかった日に落ち込みやすくなります。
それよりも、「今日は5分だけ歩く」「テレビを見ながら足首を動かす」「買い物の時に少し遠回りする」くらいから始めましょう。
そして、同じ運動だけにしないこと。
月曜日は散歩。
火曜日はストレッチ。
水曜日は椅子の筋トレ。
木曜日は買い物で歩く。
このように、ゆるく変化をつけると飽きにくくなります。
体にも脳にも、ほどよい刺激になります。
まとめ
健康づくりのための運動は、「長く頑張ること」だけが正解ではありません。
歩く、伸ばす、支える、持ち上げる、バランスをとる。
こうしたいろいろな動きを、生活の中に少しずつ入れることが大切です。
運動の種類を増やすことは、足腰の健康だけでなく、記憶力や認知機能を守る生活習慣にもつながります。
今日からできることは、小さくて大丈夫です。
まずは、いつもの生活に「もうひとつ違う動き」を足してみましょう。
散歩に肩回しを足す。
階段を少し使う。
椅子に座って足を上げる。
その小さな積み重ねが、未来の元気な体と脳を守る力になります。
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